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●血圧降下剤(降圧剤)

高血圧には心臓病や腎臓病、脳卒中などの危険があります。そこで、血圧降下剤が処方されることが多いのですが、血圧降下剤の副作用もまた恐ろしいのです。例を挙げます。

脳血栓
高血圧の治療薬として使われる血圧降下剤の中でよく使われるのが利尿剤です。血圧が高くなるのは、血管を通る血液量が多すぎるためなので、体内の水分を尿として外に出せば血液量が減り、血圧を手っ取り早く下げることができるからです。しかし、血中の水分が減れば、血液の濃度が高くなるので、血液の粘りが増してしまいます。血液粘度が高くなると、血栓ができやすくなり、脳血栓をおこすケースもあります。

うつ病
血管を縮める筋肉を支配する交感神経の働きを邪魔するブロッカーも血圧降下剤として使われます。交感神経の働きをブロックして血管の締めつけを緩め、血圧を下げるのですが、交感神経の働きが鈍ることで、うつ病を起こすこともあります。

脳軟化症
脳の血圧が過度に下がり、一過性脳虚血という状態になり、うつや脳軟化を引きこす危険性もあります。

肝臓・腎臓への影響
たいていの薬は肝臓で代謝され、腎臓から体の外に出されるので、高血圧剤も肝臓や腎臓に影響を与えることがあります。

●解熱剤

かぜやインフルエンザにかかって熱が出ても、水分を十分にとって体を休めれば大丈夫です。発熱はウィルスを退治する効果があります。解熱剤で熱を下げると一時的には楽ですが、ウィルスの増殖が再開し、症状がさらに悪化して逆効果です。

このため、解熱剤を使うと、かぜやインフルエンザが完治するのに長い日数がかかります。また、重症化して脳症やライ症候群で死亡したり、後遺症をきたすこともあります。

熱や鼻水、せき、たん、痛みなどはすべて体を健康にする過程であり、これをかぜ薬や解熱剤、せき止めなどで無理に止めると、「薬=異物」が体にたまり、肝臓・腎臓に障害を及ぼすなど体に様々な悪影響を与えます。また、人間の自然治癒力をどんどん低下させ、病気にかかりやすく、治りにくい体になってしまいます。

●コレステロール低下剤

「総コレステロール220(血液1デシリットル中220ミリグラム)以上なら高脂血症になりかねない」と日本の医学会は警告しています。しかし、血中のコレステロールが減ると、免疫力が衰え、感染症やがんになりやすいこと、逆にコレステロール値が高いほどがんになりにくいことが分かってきました。

国民栄養調査の対象者約1万人を14年間追跡した調査や大阪府八尾市で1万人を11年間追跡した調査では、総コレステロール値が240~260の人が最も長生きするという結果が出ています。

また、オランダで85歳以上の高齢者をコレステロール値の高さで3グループに分けて調べたら、値の最も高いグループが最長寿でした。値の最も低いグループはがんや感染症で亡くなる人が多く、平均寿命が最短でした。

このため、総コレステロールは280を超えるまでは下げなくてよいという説があります。


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