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●空中拡散

農薬の空中散布など
農薬の空中散布では、地上散布より100倍以上高い濃度の農薬を散布することが多く、周辺住民や歩行者への影響が懸念されます。また、街路樹の害虫駆除や街中のハエ・蚊の駆除、ガーデニングで使用する農薬、調理施設などに散布するゴキブリ駆除剤なども空気中に拡散し、周辺に悪影響を与えます。

ヘリコプターで殺虫剤のMEP(スミチオン)を空中散布した後の疫学調査によると、散布した17地点の平均飛散量は1平方メートル当たり420マイクログラムで、散布していない地区のちょうど1万倍の濃度でした。ちなみに、98年に岩手県でMEP散布中の吸入事故で一人が亡くなっています。

国内不使用のマイレックスなど、大気中から初検出
環境省が03年度に実施した全国調査で、国内では使用実績のない有機塩素系農薬で発がん性のある「トキサフェン類」と「マイレックス」が大気中から初めて検出されました。海外から大気によって運ばれてきた可能性があります。国内ではトキサフェン類は母乳から、マイレックスは野生動物から検出されたことがあります。いずれも先進国では現在、製造・使用されていませんが、途上国での実態は分かっていません。

国内不使用のトキサフェン、母乳から検出
国内で製造・輸入実績のない有機塩素系農薬「トキサフェン」が日本人の母乳に含まれていることが04年、愛媛大などの共同調査で分かりました。日本人からの検出例は初でした。トキサフェンはとうもろこしやじゃがいもなどの殺虫剤として、70年代に米国などで使われましたが、その後は使用国が確認されていません。調査チームが計7人の母乳の汚染物質の濃度を調べたところ、全員から微量のトキサフェンが検出されました。担当した研究者は「トキサフェンは軽くて飛散しやすい物質のため、大気に乗って降雨などで汚染が広がった可能性もある」と指摘しています。

トキサフェンは中枢神経に障害をもたらし、震えやけいれんを起こしたり、肝臓障害の原因になることが動物実験で分かっています。発がん性の恐れもあり、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(04年発効)で製造・使用が原則的に禁止されました。しかし、従来、中国の綿花栽培で殺虫剤として使われていたため、大気の流れに乗って日本に入った可能性が有力視されています。


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