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●蓄積、そして複合作用

身の回りは有害物質だらけ
ここまで、食品添加物や食材・医薬品・日用品・化粧品・水道水に含まれる有害化学物質についてご紹介してきました。私たちの身の回りは体に対して危険な物質でいっぱいです。

これらの有害化学物質を人体への吸収経路別に整理すると次のようになります。

【呼吸から】
  • 自動車の排気ガスやばい煙(工場、廃棄物処理場)に含まれる有害物質
  • 消毒薬や消臭剤、殺虫剤、漂白剤、接着剤、アルコールなどの揮発性有害物質

【飲食から】
  • 食品添加物
  • 野菜に残留した農薬
  • 肉類や魚類(特に養殖魚類)に含まれる有害物質
  • 医薬品に含まれる有害物質
  • さまざまな容器から溶け出す有害物質
  • 水道水に含まれる有害物質

【皮膚から】
  • 皮膚に触れた消毒薬、殺虫剤、農薬などの有害物質
  • 皮膚に塗った医薬品に含まれる有害物質
  • 歯みがき粉やマウスウォッシュに含まれる有害物質
  • 化粧品に含まれる有害物質
  • シャンプーやリンス、石けん、入浴剤などに含まれる有害物質
  • 洗剤(洗濯、台所)に含まれる有害物質
  • 染毛剤に含まれる有害物質
  • 紫外線、放射線、電磁波
  • 水道水に含まれ、入浴・シャワー時に皮膚や肺から入る有害物質


蓄積と複合作用
これらの有害化学物質(異物)は一つ一つは微量で、通常、ただちに健康に影響が出ることはありません。

しかし、食品・食材や医薬品、日用品、化粧品、水道水などありとあらゆるものに含まれる有害化学物質が日々刻々、体内に取り込まれて蓄積され、私たちの体をむしばんでいきます。

「基準以下だから安全」という役所の決まり文句には根拠がありません。多種類の有害化学物質が長期間に渡って体内に蓄積され、臓器や脳、神経などに障害を引き起こすと同時に、体の免疫システムを弱め、ウィルスやがん細胞の増殖しやすい体になっていきます。病院に人があふれているのはそのためです。

さらに、複数の有害化学物質による相乗効果で毒性が強まります(複合作用)。例えば、プロシミドンという殺菌剤は、きゅうり、なす、ピーマン、いちご、桃、ぶどうなどから広く検出される農薬ですが、米国でラットを使った実験で、胎児に生殖障害を引き起こすことが分かりました。その際、プロシミドン単独では影響が出ない濃度でも、プラスチック添加剤のフタル酸ジブチル(DBP)を同時に与えると、生殖障害が現れました。また、単独ではほとんど影響がない量の除草剤と殺菌剤を一緒に動物に投与すると、パーキンソン病と似た行動障害が起こりました。

私たちは何種類もの有害化学物質を日々まんべんなく摂取しており、複合作用も心配です。


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