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●染毛剤
染毛剤(ヘアカラー)の強い毒性
おしゃれのためにだれでも抵抗なく髪を染める時代です。20代の女性の8割近くが毛染めをしているとも言われます。
永久染毛剤(ヘアダイなど)や半永久染毛剤(ヘアマニキュア)、髪の表面を一時的に着色する一時着色料(カラーマスカラ)など様々な染毛剤がありますが、これらは髪を非常に傷めます。それでも髪の色を変えたいと思う方も多いでしょうが、染毛剤には強い毒性を持つ化学物質が何種類も含まれ、健康に重大な影響があります。
では、染毛剤にはどのような有害化学物質が含まれるのでしょうか。
永久染毛剤(ヘアダイなど)や半永久染毛剤(ヘアマニキュア)、髪の表面を一時的に着色する一時着色料(カラーマスカラ)など様々な染毛剤がありますが、これらは髪を非常に傷めます。それでも髪の色を変えたいと思う方も多いでしょうが、染毛剤には強い毒性を持つ化学物質が何種類も含まれ、健康に重大な影響があります。
では、染毛剤にはどのような有害化学物質が含まれるのでしょうか。
◆PPD
染毛剤(特にヘアダイ)に入っているパラフェニレンジアミン(PPD)は髪を濃い色に染めますが、強いアレルギー反応もあります。アナフィラキシーという急性ショック症状を起こすと、呼吸困難や鼻・のどなどの粘膜系の激しい痛みなどを伴い、最悪の場合にはショック死することもあります。
大人の場合、染毛を繰り返すたびにアレルギー反応が強くなり、ある時突然、症状が始まります。自分はアレルギー体質ではないと安心して毛染めを続けていて、数か月、あるいは数年たってから発症する人も多いのです。
PPDは接触性皮膚炎や粘膜のむくみ、結膜炎、鼻炎、気管支炎や気管支ぜん息などの原因にもなります。発がん性があることや環境ホルモンとしても知られ、20年以上毛染めを続けている人はリンパ腫を発症することが多いという報告もあります。貧血(血液細胞が生産されなくなる再生不良性貧血を起こすとの報告がある)や腎臓障害、横紋筋融解(全身の骨格筋細胞が壊れてしまう)などの重篤な病気を引き起こすとの指摘もあります。
◆メトヘモグロビン血症
さらに、染毛剤にはアミノフェノールやレゾルシンという物質が含まれ、体内に入ると、血液が酸素を運ぶ機能を損ない(メトヘモグロビン血症)、顔の色が紫になり(チアノーゼ)、呼吸困難を起こします。新生児・乳児はメトヘモグロビン血症を起こしやすいので、小さな子供がヘアダイなどを誤ってなめてしまった場合、最悪の場合は死亡する可能性もあります。
◆タール色素
ヘアマニキュアにはタール色素が使われています。タール色素には発がん性があり、食品には使用が禁止されていますが、染毛剤には使われており、髪や頭皮から体内に吸収されます。
染毛剤(特にヘアダイ)に入っているパラフェニレンジアミン(PPD)は髪を濃い色に染めますが、強いアレルギー反応もあります。アナフィラキシーという急性ショック症状を起こすと、呼吸困難や鼻・のどなどの粘膜系の激しい痛みなどを伴い、最悪の場合にはショック死することもあります。
大人の場合、染毛を繰り返すたびにアレルギー反応が強くなり、ある時突然、症状が始まります。自分はアレルギー体質ではないと安心して毛染めを続けていて、数か月、あるいは数年たってから発症する人も多いのです。
PPDは接触性皮膚炎や粘膜のむくみ、結膜炎、鼻炎、気管支炎や気管支ぜん息などの原因にもなります。発がん性があることや環境ホルモンとしても知られ、20年以上毛染めを続けている人はリンパ腫を発症することが多いという報告もあります。貧血(血液細胞が生産されなくなる再生不良性貧血を起こすとの報告がある)や腎臓障害、横紋筋融解(全身の骨格筋細胞が壊れてしまう)などの重篤な病気を引き起こすとの指摘もあります。
◆メトヘモグロビン血症
さらに、染毛剤にはアミノフェノールやレゾルシンという物質が含まれ、体内に入ると、血液が酸素を運ぶ機能を損ない(メトヘモグロビン血症)、顔の色が紫になり(チアノーゼ)、呼吸困難を起こします。新生児・乳児はメトヘモグロビン血症を起こしやすいので、小さな子供がヘアダイなどを誤ってなめてしまった場合、最悪の場合は死亡する可能性もあります。
◆タール色素
ヘアマニキュアにはタール色素が使われています。タール色素には発がん性があり、食品には使用が禁止されていますが、染毛剤には使われており、髪や頭皮から体内に吸収されます。
歌手死亡
スリランカの女性人気歌手マリニ・ブラトシンハラさん(51)が2001年3月、米国でのコンサート・ツアー中、染毛剤で髪を染めていたところ、急に呼吸が苦しくなって倒れ、病院に搬送されましたが、既に亡くなっていました。死因は、染毛剤に含まれるPPDが引きこした急性の気管支ぜん息でした(「ロサンジェルス・デイリー・ニューズ」)。 これはPPDによるアナフィラキシーの一種です。
また、アフリカのスーダンで1984年~89年、染毛剤を飲みこんだり皮膚からとり込んだために31人の子供が入院し、うち13人が24時間内に死亡したそうです(「熱帯小児科学年報」、92年)。死亡の原因はやはりPPDです。
また、アフリカのスーダンで1984年~89年、染毛剤を飲みこんだり皮膚からとり込んだために31人の子供が入院し、うち13人が24時間内に死亡したそうです(「熱帯小児科学年報」、92年)。死亡の原因はやはりPPDです。
乳幼児は特に危ない
染毛剤に含まれる有害化学物質で、大人の場合は繰り返し使ううちにアレルギー反応が強くなり、ある日突然、発症しますが、子供の場合は、初めての接触でも鼻が詰まったり、喉がはれたり、呼吸困難を起こしたりする可能性があります。
新生児や乳児は鼻が詰まっただけで呼吸困難を起こす場合があります。自宅にヘアダイ製品がある場合、赤ちゃんが染毛剤をなめたり触ったりすることのないよう、厳重に注意してください。また、染毛剤使用中に抱っこやおんぶをした場合、赤ちゃんが染毛剤の付着した髪の毛をなめてしまう可能性もあるので、要注意です。もちろん、子供にヘアダイで毛染めをすることは厳禁です。
新生児や乳児は鼻が詰まっただけで呼吸困難を起こす場合があります。自宅にヘアダイ製品がある場合、赤ちゃんが染毛剤をなめたり触ったりすることのないよう、厳重に注意してください。また、染毛剤使用中に抱っこやおんぶをした場合、赤ちゃんが染毛剤の付着した髪の毛をなめてしまう可能性もあるので、要注意です。もちろん、子供にヘアダイで毛染めをすることは厳禁です。
「ヘナ」にもPPD含有の製品が
熱帯地方に生育するローソニアという植物の葉や根から作られる「ヘナ」も染毛剤は無害だとされていますが、ヘナだけでは黒く染まらないので、最近は「ヘナ」と銘打っていてもPPDを配合している製品(ブラック・ヘナ)が多くなっています。注意が必要です。
PPDの仲間
染毛剤の箱に表示された成分表の中に「パラフェニレンジアミン」(PPD)の表示がなくても、「パラトルエンジアミン(=トルエン-2,5-ジアミン)」や「パラアミノフェノール」など、名前の一部にアミン、アミノをもつ物質があれば、これらは「芳香族アミン」と呼ばれる物質で、PPDと似た化学構造を持ち、同じような作用を示す可能性があります。
合成界面活性剤の作用で体内吸収(経皮吸収)
頭皮は角質層が薄いので、化学物質が非常に吸収されやすい部位です。そのうえ、染毛剤には合成界面活性剤も使われているので、頭皮の細胞が破壊され、有害化学物質がどんどん浸透します。
注意深く毛染めの作業をしても、頭皮に薬剤がつくのは避けられません。すると、合成界面活性剤の働きに助けられ、PPDやその他の有害化学物質が頭皮から体内にしみ込むというしくみです。
人間が死んで火葬場で焼かれた後、染毛を長く続けた人の頭骸骨は染毛剤で黒くなっている場合もあるそうです。
注意深く毛染めの作業をしても、頭皮に薬剤がつくのは避けられません。すると、合成界面活性剤の働きに助けられ、PPDやその他の有害化学物質が頭皮から体内にしみ込むというしくみです。
人間が死んで火葬場で焼かれた後、染毛を長く続けた人の頭骸骨は染毛剤で黒くなっている場合もあるそうです。
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