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●農薬など

水道水になぜ農薬が?
水道水には農薬(除草剤・殺虫剤を含む)が含まれており、水質検査の対象にもなっています。それは、耕地でまかれた大量の農薬が雨などに流され、水道水の取水源川となる川や湖に流れ込むからです。

水道水に含まれる農薬の種類
国内で使用されている農薬は数百種類ありますが、水道水質基準で検査対象となっているのは、わずか4種類だけです。毎日の測定対象として4種類の農薬が、年1 回の測定対象として11種類の農薬が、水に含まれていないかどうか検査するにすぎません。

一方WHOは33種類の農薬について水道水での基準を定めています。

日本のある水道局が水道水中の残留農薬41種類を検査した報告では、年間を通じて平均14種類もの農薬が検出されています。また、新潟大学医学部の研究グループは、水道水質基準にはない非常に有害な農薬CNP(クロルニトルフェン:不純物として猛毒のダイオキシン類を含む発がん性物質)が水道水中に含まれていると発表しました。

これ以外にも、第3章「食材汚染」でご紹介しているように様々な危険な農薬が農作物に使われていますが、そのどれもが川や湖から浄水場を経て水道水に含まれている可能性が十分あります。

亜硝酸性窒素・硝酸性窒素
亜硝酸性窒素・硝酸性窒素は農薬や除草剤、肥料、腐敗した動植物などの窒素[ちっそ]成分が微生物に分解されて生じる物質です。井戸水や水道水の取水源にも混入しています。農薬散布や肥料の使いすぎが原因です。

環境庁(現環境省)が行った長野県での地下水調査では、亜硝酸性室素・硝酸性窒素の濃度が水道水質基準をはるかに超える最大66mg/Lもの硝酸性窒素を検出しました。

硝酸性窒素は、酸素の少ない状態(人体や土の中など)で容易に亜硝酸性窒素に変化します。亜硝酸性窒素は胃の中で食品中の窒素化合物と反応して発がん性物質であるニトロソアミンという物質を作り出すばかりか、血液中のヘモグロビンとも反応して、メトヘモグロビンを生じます。メトヘモグロビンに変化してしまうと、ヘモグロビンが持っている酸素運搬機能がなくなり、窒息状態・チアノーゼ(メトヘモグロビン血症)を招きます。

乳幼児は亜硝酸性室素によるメトヘモグロビン血症を特に起こしやすいため、WHO(世界保健機関)は「硝酸性室素22mg/L以上を含む水を乳幼児に飲ませるべきではない」と勧告しています。

水質基準は、米国で亜硝酸性窒素は1mg/L以下、カナダで亜硝酸性窒素、硝酸性窒素のどちらも0.001mg/L以下という厳しい水質基準があるのに対し、日本の水道法等では、亜暗酸性窒素と硝酸性窒素の合計量で10mg/Lと、非常に甘い基準になっています。

●水道管の鉛

水道管や給水管の鉛
鉛はかつて水道管に多く使われていましたが、鉛が水道水に溶け出すなどの危険性から今は使用禁止になっています。しかし、全国の家庭のうち約2割にいまだ鉛管が残っています。すべての鉛管を取り替えるには、大変時間がかかります。

また、水道管から各家庭に給水される給水管にも鉛管が使用されていていることが多く、かなりの量が今も残っています。家庭敷地内の給水管は個人財産なので、取り替えは個人負担で行なわなくてはなりません。しかし、鉛溶出の有害性についての認識があまり行き渡っていないため、なかなか取り替えが進んでいないのが現状です。

公的調査では、鉛管の家庭の場合、24時間水道水を使わずに置いておくと、1.65mg/Lもの鉛が溶け出しているとの報告があります。これは米国の水道水質基準の約110倍もの濃度です。このため、朝一番の水道水は絶対に飲まず、しばらくは流しっぱなしにしなければなりません。また、水道を常時使っている場合でも、0.025mgg/Lの鉛が水道水中に溶け出しているそうです。

鉛の毒性
鉛は水に溶けやすく、一度体内に入ると、排出されにくい物質です。消化器管から吸収された鉛の約85%は赤血球に沈着し、やがて骨に沈着します。血鉛が体内に蓄積されると、脳炎や痴呆、腎臓障害を起こしやすくなり、不眠や疲労感、頭痛、消化器官の障害も引き起こします。

特に、子供の場合は、明らかに脳の成長を著しく阻害する恐れがあることが世界的に知られており、知能の発達や行動に重大な影響を与えるという調査結果があります。


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